子どもを預ける事業をしている私が子どもを預けられなかった話。

先日、次男を一時保育「ノーベルさんのおうち」に預けた。
保育スタッフとの引継ぎが終わり、アポに向かったとき「なんだろ、この安心感。」とアタマの中がグルグルした。

それは、おおげさだけど心底疑いのない信頼。これだよな。
この安心感をわたしは、親御さんに提供しなければいけないんだな。
改めて、もう一度改めて「第三者に預ける」というサービスの見直しをしようと思った。

2010年2月、
私は子育てと仕事の両立が当たり前にできる世の中にしたいと思い、訪問型病児保育を始めた。

その時は独身。
よく、講演や取材で「なぜ子どもがいないのにしようと思ったのですか」と聞かれた。
ただシンプルに「困っているから」「女性だけが負担になるのはおかしいから」と答えていた。
本当にそう思って起業して、7年。

私にも子どもができた。
2017年、1人目の子どもを37歳で出産し、2020年、40歳で2人目を出産。

経営者である私は育休がなく、産休があったとしても、常に何か起きたら責任をとるのは私だから、フィジカルには休めても、アタマの中やココロは完全休みではない。

子育てと仕事の両立をするためには第三者のサポートが必要だった。
幸い、1人目が産まれた時は実家(大阪)と自分の家(東京)を行き来して、乗り切った。

1人目出産後、シゴトと役職柄、土日や夜にアポが入ったり、どうしても抜けれないアポがあったり
出張が入ったり、と今まで通りの仕事のやり方で仕事が入ってくる、
子育てと仕事の両立=そこ(上記)受け入れるよね?という空気を感じ、
それに対して心の中で戸惑った。


●子どもを夜に夫に預けてまで飲み会にはいきたくない(でも飲み会で仕事が決まる…)
●子どもが病気の時くらいはそばにいてあげたい(わたし、病児保育の事業してるんだけど…)
●夕方や夜遅くのアポは入れたくない(授乳も寝かしつけあるしな…)



子どもができてから、ほんとにシゴト出不精みたいな自分に気づいた。
そして、それにもずいぶん悩まされた。

でも、働き方も夜遅くまで働かなくても、飲み会に参加しなくても結果を出せるようにしたい。そんな気持ちが強かった。


そして、何よりも困ったことに?当時の私はばぁば以外の第三者に頼ることができなかった。
え???私、病児保育事業やってるんですが…という問いを何度も自分に投げかけていた。

よく、職業柄、「預けたらいいやん」って言われてた。
それに対して、違和感を感じつつも、長男の時にベビーシッターをいくつか検索、問合せ、資料取り寄せ認可外保育の見学にも行ったことがあるけど、どうしても「信頼」「信用」が得られなかった。


自分の団体のスタッフやったらなぁ。。。と思いつつも、できる限り自分で見てあげたい。という気持ちの方が強かった。ま、自分の団体は病児保育だけだったし、特別に空きがあったら利用させてね、どうしてもという時だけ。という感じだった(笑)

ただ、次男はどうしても預けながらでないと働けない。保育園は生後半年から。
大阪のばぁばは姉の出産のサポート。

さて、どうしよう。

結果、「ノーベルさんのおうち」に預けることにした。京都から大阪へ通うことに決めた。
そう決められたのは、追い詰められた状況(笑)もあるけど、
長男の時と違って、次男の子育ては心の余裕があることが大きい。

そして、先日初めて預けてみた。
それで、冒頭の「なんだろ、この安心感」に話は戻る。

預けるまでの心理的ハードル。
そして、預けた時の安心感。


自分の団体のスタッフだからはあるけど、それだけではなさそうだ。

ノーベルの信頼→信用を多くの人に体験してほしい。


具体的に言語化して、誰にでも伝わる表現をして、理解してもらって世の中の親御さんたちのサポートに繋がればと思った。

納得して働けて、納得して預けられて、心身ともに余白のある子育てと仕事の両立。


私は今きっとようやく自分が理想とする両立に近づこうと一歩を踏み出したんだなと思った、


こーあきの子育てとシゴト。

2人の子どもを持つ母親として、 子育てと仕事の両立を応援する団体の代表として、子どもの貧困を解決していきたいという団体の代表として 日々感じることをつらつらと書いていきます。

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